OEM外注管理の有償支給で在庫報告を拒否された時、私はこうした!(体験談)

生産管理

OEM外注が支給部品を買い取っているのが有償支給!

部品支給って、OEM外注へ支給する場合、2つのパターンがありますよね。

自社資産のまま部品の在庫拠点が移動するだけの無償支給と支給先に資産を売却(=買い取る)し、資産の移管をおこなう有償支給があり、それぞれ良いところと悪いところがあり、甲乙つけ難いですね。

有償支給の場合だと、資産の対象外になるので、支給後の品質管理や棚卸管理が不要になり・・・間接費を使っての管理工数を消費しなくても良いというメリットがあります。

これは現場担当からすると・・・雲泥の差ですよね。

在庫管理する点数は少ないに越したことはないですから・・・・(笑)

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無償支給の場合だと、在庫保管拠点が移動しただけで、資産の在庫管理が必要ですが、社内に在庫保管スペースを少なくすることが可能になることで生産性向上にも寄与する効果も期待できたり・・というメリットもあります。

ここでデメリットについて触れたいと思いますが、無償支給は保管場所が移動しただけなので棚卸の員数管理や日々の在庫数の把握が外注先なので明確にならないというデメリットがあります。

有償支給は支給先に買い取ってもらうので在庫管理業務の軽減負担にはなるものの、有償支給の金額が多いと支給先の売上が少ない月に有償支給額との金額相殺が出来ず・・マイナスの赤字になるなど・・経理としても問題になる可能性もあります。

有償

会社の経営陣は支給部品のすべてを有償支給化するように推し進めてきますので・・・悩みどころですよね。

なぜかというと・・・部品の資産はキャッシュフロー的には良くないからですからね。

では、本題の在庫報告の拒否についてです。

有償支給ではどうして在庫報告を拒否されたの??

有償支給は、支給先へ資産管理が移管するので、支給先のOEM外注にて在庫管理するのが当然だと思います。

で、生産日程の進捗管理で、有償支給した部品の在庫を確認したいと思い、在庫がいくつあるのか?と確認したところ、在庫報告を拒否された時にとった経験について紹介しますね。

有償支給後の部品管理は支給先の資産に移るので、いくら支給元である会社からの依頼であっても、自社の資産である内容を何のためらいもなく公開することは無いと思います。

たとえば・・・自分の財布の中身を友達や同僚に・・今、財布の中に1万札が3枚、5千円札はなくて、千円札が6枚あって・・5円と50円玉が入ってなくて・・100円玉が4枚、10円玉が13枚・・・なんて事細かに話すことはあり得ませんよね・・(笑)

資産管理

有償支給された部品についても、外注先にいくつ在庫として残っているのか支給元に情報を開示する必要はありませんので、在庫情報の開示の要請に対応しなくても何ら問題ありません。

むしろ・・逆の立場であれば、当然の対応だと思いますね。

ここが問題!有償支給品の在庫数が不明だと部品手配が困難です。

有償支給された部品は、生産活動の際に継続して使用され製品の構成部品として在庫引当されるので、いずれ数量不足になります。

無償であれば、外注先にとっては預かり在庫になるので在庫報告を求められれば素直に応じますが、有償だと在庫報告を拒否するところが多くMRPでの在庫管理の弊害となります。

MRPの在庫情報は、社内、外注とは関係なく、倉庫拠点ごとの在庫数量のデーターを使用するため、外注先の在庫数が不明だと正確な必要数を算出することも困難になりMRP運用にとってはかなり厄介な問題です。

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有償支給品の在庫報告を拒否されたときに行った対応とは??

有償支給品の在庫報告だけに外注先は固執する傾向があるので、在庫管理というよりも納期対応の生産進捗管理の協力と理解の方面から説明していきました~。

OEMとはいえ、外注も・・『お客様の納期は遵守する!』という基本的な概念はあるので、そこを突破口にして無償支給品だけでなく有償支給品も本来在庫報告をする必要がないということも承知のうえの協力の要請を行いました。

また、在庫数が正確に把握できていないと、有償支給部品を支給(=買い取る)際、必要以上に部品の支給処理をすることで、必要以上の有償支給による部品買い取りが発生してしまうが問題ないか?という切り口でも・・・了承を求めました。

やはり費用の内容の話を持ち出すと・・・だいたいの外注先は在庫報告の拒否を取り下げて、在庫報告をしてくれます。

小さい会社ほど・・・有償支給の在庫報告を拒否される傾向が強いように感じましたので・・日頃から外注先との信頼関係は大切ですよね~。

外注先とは同じ会社に所属しているわけではなく、お金だけのつながりとも言えますが・・・社内の人間以上に積極的に世間話の話相手になるぐらいの意気込みで接して・・いざというときにこちらが助けてもらいぐらいになれればベストですね。

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